桜鼠の着物

5月の新しい試みの打ち合わせの帰り道、バスを
終点のひとつ手前の停留所で降りました。

そういえば今年はまだ桜を見ていなかった。

川縁に桜並木があるあそこで降りようと思い立ち
ました。雨の匂いがする湿った空気、曇り空の下
人影もまばらで、桜のある景色を独り占めできま
した。

灰色の空と桜の色は、加賀友禅のような景色。
先日亡くなられた桜鼠色の着物がとてもよく似合
う方のことを思い出しました。

150402-01.gif



その方と出あったのは、某作家さんの出版記念の
パーティーでした。錚々たる招待客の方々と一緒
に私もご招待いただきました。「おしゃれしてき
てね」といわれましたので、気合いを入れて晴れ
着で馳せ参じました。

ところが・・・

スタッフが足りないので手伝ってもらえませんか
とお願いされ 「着物きてるしちょうどいいから受
付ね」といわれ、お祝いを受け取ったりコサージ
ュを胸につけたりする役目を命ぜられました。

各界の著名人の方々が次から次と現れ、なかには
コサージュの針を通すのも躊躇われるようなお召
し物の方も多く戸惑いました。ある映画監督の方
は「ブスッとやっちゃって、ぜーんぜんかまわな
いよ」との大胆なお言葉。ですがそんなわけにも
いかず困っておりました。そんな時に現れたのが
桜鼠色お着物の上品な物腰の噺家の方。「そうい
う時はね帯にこうして挟むんですよ、がんばって
ね」と声をかけてくださったのです。

そういえばあの時もちょうど桜の季節でした。
粋な方でした。
.02 2015
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